映研での自主映画の作り方

甲南大学映画研究部での自主映画製作の進行は、おおまかに下記の流れである。


1.部会での製作発表

製作する際は、必ず部会で製作発表をしなければならない。1回生~4回生は当然、OBも
部会で発表をし、承認を得なければならない(部機材を使用する場合)。
製作発表をすると、お約束の拍手をされる。


2.シナリオ提出

執行部の「機材・製作管理」にシナリオを提出する。
シナリオについては、どのような型式でも良い。シナリオや絵コンテのない監督も多くいた。


3.製作状況の報告

製作を進行している監督は、部会(週2回)にて製作状況を逐一報告しなければならない。


4.機材使用について
  
部の機材を使用する際は、部室にある「機材ノート」に記入すること。特に、8mm関連の機材については、当時から稀少であるため、その取り扱いには、細心の注意を払うように、先輩からは教育されていた。
   

5.撮影・編集について

キャスト、スタッフのスケジューリングなど、その全てを監督自身が行うのが通例。撮影場所の許可申請なども同上。
撮影方法、撮影マネジメントについては、監督がすべて決める。
絵コンテの有無、ロケーション、三脚の使用、ライティング、OKかNGかなどの
進行管理全てについて、監督の心持次第であり、
そこが、この部活動の大きな楽しみであると考えられる。
編集も、監督一人で行うのが通例。スプライサー、エディットビューワーなどの編集機材は特に少ないため、学祭の前などは、混み合うことも多く、熾烈な争いになる。
  
以上のことは基本的に、何もかにも監督がしなくてはならない。
   
尚、8mmフィルムはリバーサルフィルムであり、
現像所にて、現像しなければならない。現像には、数日~10日程度かかる。
   

6.録音

8mmフィルムは、2トラック方式であるため、通常、1トラックには、人物の音声など、
2トラックには、BGMや効果音を録音することが多い。
※1トラックのほうが、音質が良いとされているため。尚、これは当部だけの手法であり、他の団体や個人監督には、1トラックにBGMを入れている作品も多い。

8mmフィルムは、流通しているフィルムのほとんどが、
サイレントフィルムであるために、また同録出来るカメラも少ないため、
音声はアフレコ(後録)しなければならない。
   
役者のセリフはもちろん、効果音(SE)やBGMなども全てアフレコで行う。
静かな環境で行うために、部室内もしくは10号館下などの会議室を借りて、
アフレコを行うことが多かった。
   
ビデオについては、ミキサーなどもうまく使えば、8mmフィルムよりも、録音がより簡便に行える。   


7.完成報告書および領収書提出

現像やフィルム購入費などは、必ず領収書をもらい作品完成後、完成報告書とともに一式を「会計」に提出する。後日、多少の製作補助金が戻ってくるが、実際にかかった費用の数割にも満たない。
   
尚、完成した作品のクレジットには、必ず「製作:甲南大学文化会映画研究部」という表記を入れなければならなかった。

 

  • 最終更新:2016-09-26 15:45:24

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